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2023年度の近況報告

 2022年4月に教室名が分子病理学から応用病理学となり、2023年度は2年目となりました。教室運営も軌道に乗り、私自身も午前中に和光の理研に行き、理研の仕事が終わったら本郷に移動するという生活に慣れて、心地よい日々を送ることができました。コロナもほぼ収束し、日々の生活も日常に近いものとなり、マスクをしない生活が戻ってきました。日本医学会総会などの行事も通常通りに開催され、国内外への出張もかつてのように行えるようになりました。


 2023年度の最初の大きな行事は4月20日〜23日に有楽町の東京国際フォーラムで開催された第31回日本医学会総会でした。医学会総会は4年に1度の開催で国内の医学系の学会が集まって行うものです。春日雅人先生が会頭をされ、私は副会頭を務めました。私の最も重要な仕事は、天皇皇后両陛下のご臨席のもとで、開会式の冒頭で開会を宣言するというものでした。壇上でたった一言、「只今より第31回日本医学会総会の開会を宣言します」と言うだけのことですが、そのプレッシャーたるやたいへんなものでした。無事に任務を終えて、肩の力が抜けるような思いでした。


 今回の医学会総会にはスウェーデンからCarl-Henrik Heldin先生が来日され、「Inspiration from 120 year of Nobel Prizes」というタイトルで特別招待講演をしていただきました。会期中の4月21日にはスウェーデン大使館主催で夕食会を開催していただき、Heldin先生ゆかりの先生方にお声をかけさせてもらいました。会場の関係で多くの方にご参加いただけなかったことは残念でしたが、Heldin先生にとって懐かしい人々に集まっていただき楽しい時間を過ごせたことに感謝します。

 

 理研に着任して2年目になりました。2023年度は理研のAdvisory Council (AC)による評価の年度にあたり、5月から9月まで国内16ヶ所の研究センターなどで開催されたACの会議に全て出席したこともあって、例年になく出張の多い年でした。おかげで和光の量子コンピュータ「叡」や神戸のスーパーコンピュータ「富岳」、さらには播磨の大型放射光施設「SPring-8-SACLA(5ページ写真)」を訪問することができ、多忙な中にも楽しく過ごさせてもらいました。ちょうど私たちの研究でタンパク質の3次元構造解析をお願いしていましたので、SPring-8の見学は私にと って印象深いものがありました。新幹線の相生駅から車で播磨へ向かい、相生の町を離れてしばらくすると次第に周囲に家が少なくなっていきます。随分と山の中にあるのかなあと思っていたら、トンネルを抜けた途端に大きな町が目の前に広がったのには驚きました。多くの企業の建物が集まる中で、SPring-8が目の前に現れた時にはSFの映画を見ているようでした。SPring-8は直径500mの円形で、SACLAは全長700mの直線になっています。


 秋にはHeldin先生が在外外国人叙勲で旭日重光章を授与されました。Heldin先生は残念ながら日本での伝達式にはご出席になれませんでしたが、11月22日にストックホルムの日本大使館で叙勲伝達式が行われ、能化正樹 駐スウェーデン日本国大使より授与されました。私もそこに同席させてもらい、直接お祝いさせていただきました。その後、Heldin先生は2024年1月に再び来日され、1月12日には日本学士院で講演をされました。その前日にはHeldin研究室OBほか多くの皆様に本郷に集まっていただき、お祝いの会を開催させていただきました。遠方からも集まっていただきありがとうございました。

 

 2023年度の海外出張は、スウェーデンだけで4月、8月、11月、2004年2月の4回行く機会がありましたが、他の国には全く行きませんでした。8月には本当に久しぶりにTGF-β meetingがウプサラで開催されました。Heldin先生の考えで参加者を絞って、クローズドの会議にして、じっくりと意見を交換しようということでした。おかげで多くの人たちと話をすることができた有意義な会議でした。

 

 研究室のOBの皆さんにはお気づきの方も多いかと思いますが、PubMedで検索すると2023年はMiyazono Koheiの名前での英文論文は1報もありません。東大応用病理は研究をもう辞めてしまったのかなと心配される方も多いかと思いますが、しっかりと研究は続けていますのでご安心ください。東大応用病理学だけでなく理研・生命医科学研究センターのがん浸潤・転移研究チームでの研究も続けており、研究員の松本武久さんには様々な形で貢献していただいています。現在の研究の成果はいずれ論文として発表できると思います。


(2024年7月 Annual Report 2023より抜粋改訂)

 



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